私が皿洗いを始めてしばらくすると
さすがに奥さまもそれに気がつき、
「(私に対して)あらあらalmakkii、何してるの

(旦那さんに)ねぇ、あなた、見て頂戴

あの二人…面白がっていましたね…


「ハンガリーでは『お客さん』は皿洗いなんて絶対にしないョ

言っていたので、
『訪問したお宅で皿洗いをする』ことを
『不思議の国ニッポン』の『ステキな風習』とでも
思ったのかもしれません

とんでもない誤解ですが

「…日本だって普通、お客は皿洗いなんてしませんよ

むしろ初対面のお客にそんなことをさせたら、
日本では普通、ホスト側は恥じ入り恐縮するもんです

…と思ったけれど、何も言わないでおきました

そしてこの時点でようやく、
自分が『お客さん』としてここに招かれたというには
程遠い現実に置かれていることに気がついたのです

皿洗いを終えて、私は持参した米を研ぎました

日本で最近普及している『無洗米』は洗う必要無しだけど、
いわゆる普通の米の場合、米研ぎは必須ね

特にハンガリーで普通に売っている米って品質が悪いんですよ


米の専門家でも目利きでもない私の目から見ても
「このお米、ボロボロやん…


だから、中に混ざっている黒くなっている粒を除けたりしつつ、
米を研ぐのは必須の手順なのです

その点、日本で売っている米の品質は、
たとえ低級特売品でも、ずっとマシだと思いますわ

奥様は私の『米研ぎ』にも興味を示していましたね

私も、ハンガリーでは自分がしているような『米研ぎ』は
しないんだろうと予想していたけれど、
逆にハンガリーではどう米を調理するのか興味があったので
ハンガリーでは米を調理する前に洗わないのかと質問してみました

その答え

「洗うけどぉ…

鍋に入れる



拍子抜けするくらいに予想通りだった…

そんなところだろうと思っていたのよ

給食にも週に一度か二度は米のメニューが出るので、
私にもハンガリーの米料理を食べる機会は結構あるのです

そして感じる日本の米との違い

単に長いツブの米だという種類の違いだけとは思えないあの違い…

「この見事なまでに米の一粒一粒に芯が残っている感じ、
一体どう調理すればこうなるのか

常々不思議に思っているのです

奥様のおかげでハンガリー風の「米の洗い方」は分かったので、
次は誰か、ハンガリー風の米の調理の仕方を
教えてくれないかなぁ…


真似したいわけじゃないけれど、
どう調理すればああなるのか、興味があるのよ

何はともあれ米を研ぎました

次は…また明日
